「デザイン」の多様性
デザインと一言で言っても意味は様々。
自分のことで言えば、「デザイン業界へ転職」と言っても「何をデザインするの?」と大抵聞かれる。
紙やWeb媒体から、服、建築、プロダクトなど、多くのものづくりにおいて使われる「デザイン」。
最近、デザインという言葉が飽和・充足したのか、デザインの役割がさらに多様化してきているように感じる。もはや、「デザイン」なんて言葉で何かを指すことが難しいような。
気になっているのは、発酵デザイナーの小倉ヒラクさん。
ぬか床を調べていたときに偶然目にしたような気がして、後日、トーク番組でもお目にかかる。その際「発酵って目に見えないものを目にみえるように、分かるように伝えられるのがデザイナーの役割」 とおっしゃっていた。
はー、と深々感心。さらっと言っていた言葉だけれど、デザイナーにしか出来ないものってあるよなぁと思った。
難しいものを分かりやすく、興味を持ってもらえるように工夫する能力もそう。
自分の畑だった医療も、最近外に出たことで、内情を知ることは難しいと思ったし、病院のいろいろは難しい。お医者さんも忙しいから、聞きたいことは分かるまで聞けるわけでもないし。そういう時に役立ちたいという目的も、自分にあったと振り返る。
ヌカボット
紹介されていたヌカボット。糠床の状態を教えてくれ、「混ぜてくれ」とか言うらしい。
本当に、欲しい笑。
ぬか床こそ、経験で学ぶと言えど、何が足りないのかさっぱり。乳酸菌と他の菌の割合とか、何を入れて欲しいとか、どんな野菜だと美味しくなるとか、喋って欲しい。ほんと、難しい。
また、混ぜる人の手の常在菌によっても糠床が変化するというのが面白い。環境によって同じ作り方でも違う、まさに生き物の箱詰め。
配合というデザイン
例の如くカンブリア宮殿で、お米屋さんの代表が登場。
お米業界をよくしていくために、お米を販売するだけではなく、農家へのフィードバックやお米の価値の発掘、飲食から教育まで、その方法は様々。
なかでも、ブレンド米は掛け合わせで味が決まると言う意味で、これもデザインだなと思った。
他にもコーヒーやお茶を始め、お酒やスパイス、花やサプリ、広がれば会社やヒトもブレンド。
全ておいて何かと何かを掛け合わせることでうまくいくかどうか、その結果をどう活用していくかという意味で、いろんなものがブレンドされているなぁと感じた。
そして、そのブレンドの結果、環境にうまく適応したものが生き残っていく、強い種となる。生命はもとより、飲食物なら人気の定番のものとなり、デザインでは基本やお手本となる。ただ、デザインにおいては『流行』という人の情動も関わってくる面から、そのようにうまくいく話でもない。
ちょっと話は飛躍したものの、最近よく観るヘウレーカ(録画の消化)で、虫や花が不思議な特徴を持っているものが生き残った理由が、「環境に適応していた、生き残りやすかった」という結果が印象的だったので、そう思うようになった。
自然から学ぶことはやはり、大きい。
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