塗り足しが30mm、トンボが1mmになった
大型看板を作成し、シンプルな内容のため、何気なく原寸で制作していたところ、トンボ(トリムマーク )をつけてみたところ、なんか大きい…。
こちらが現象の図で、オブジェクトからのトリムマーク でも、効果からのトリムマーク でも、いずれも同じでした。分かりやすいよう、200mmのオブジェクトにトリムマークをつけると、とんでもない大きさに…。
何度やっても変わらず、ドキュメントの設定を変更してもいないし、いくら検索しても同じ現象の人がおらず、謎現象に。入稿するときは、別のドキュメントでトンボだけを作成し、貼り付けてやり過ごしたものの、原因がわからない…。手練れの先輩にお伺いしても、そんなことになったことはないそうで、なぜ自分だけ変な現象ばかり起こすのか…作り方がまずいのか、それとも時代とタイミングで、イラレが進化しているのか…。
結論:イラレの新機能でした
「大きなカンバス」という新機能だそうで、原寸で大きな看板を作る機会がなかったため、知りませんでした…。
- アートボードサイズのサイズが 227 インチ(デフォルトのカンバスサイズ)より大きいか、フィート、メートル、ヤード、またはフィートとインチでサイズが指定されている場合
- アートボードの数が多く、デフォルトのカンバスサイズに収まらない場合
Adobe公式サイトより
という条件で、「大きなカンバス」と切り替えられるようで、227インチ=5765.8mmがポイントのようです。
自分が制作したサイズは、たまたま2,900mmのアートボードを2つにしたため、大きいカンバス機能となってしまったようです。
1つのアートボードであれば、通常のカンバス設定のため、アートボードに対して、カンバスはこれくらいの距離感です。(W2900mmで検証)
ところが、2つにしたとき、「大きなカンバス」となると、カンバスがとんでもない大きさに切り替わります。(先程と同じW2900mmが2つ並んでいるのに対する、カンバスの大きさといったら…)
(ちなみに、アートボードの外を「カンバス(キャンバス)」と言うのも、今回初めて知りました…。)
そして、「大きなカンバス」では、塗り足しは30mmに、トンボは1.058mmに。ここが知りたかったのに、Adobeさんの公式には書かれていないので、彷徨いました。
実際入稿する時、現状の日本ではあまり使用されないサイズと塗り足しのため、実用的なのかは不明…というか大きくしなくてもいい気がしますが、小さいと見えないのでしょう。
また、この機能は下位バージョンに互換性がないため、使用する時は入稿先やデータの内容に応じて対応した方が良さそうです。
ただ、知っておけばうまく使えるので、縮小で制作するのか、または原寸で制作するのかの判断の一つにもなりそうです。
印刷する上では印刷所と相談?
イラレの機能といえど、実際に印刷するときに大きなサイズに変更したことはなく、印刷系営業さんに確認しても、大きいからといって変更することはあまりないようです。
海外で製作されたデータで、たまに10mmの塗り足しのものがあったりするので、世界基準や何かで違うのか?と思えど、基本的には国内なら3mmでよさそうです。ただ、特殊なサイズや大型なものなら、指定があればそのように。また、この原理だと、縮小サイズだと原寸に拡大したら、トンボも大きくなる気がするのですが、印刷会社さんで調整しているらしいです。
海外の塗り足しサイズをざっと検索しても、3-5mmが標準ぽいです。
やはり製版時(前?)の工程を見ないことには、分からないことばかりだなぁと思いました。以上、大きなカンバス機能でした。
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