• 擦り切れたコートの裏地を張替えてみる

    2022/02/14
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  • 自分で分解・張替え

    数年前に購入したコート。一部が擦り切れて一時的に隠したものの、見栄えが良くない・恥ずかしい。

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    擦り切れた現状。

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    同じものはもう売っていないし、裏地のためだけに買替はコストがかかるし、お店に張替え依頼すると1万円以上かかり、悩ましいところ。ならば、思い切って自分で張替えに挑戦しようと思ったけれど、やり方が全くわからない。修理と、コートなんて大物を扱ったことがない。

     

    色々検索するも、お店で張り替えました、という紹介写真だけだったり、経験談はコートの形が違う。いっそコートの作り方が分かれば、と本を片っ端から読んでみるも、同じ形がない。参考になった唯一のサイトはこちらのYouTube。

    返し口から分解していくことと、張替えは裏地を縫い合わせるくらいでいけるのかな、とイメージ練習になり、不安が少し減った。助かりました。

     

    ちなみに擦り切れた原因は、ニューヨークに行った時、アウターがこれだけだったため、数日間毎日、リュックを背負って歩きまくったことが最大の原因。

     

    裏地の交換方法がないので、備忘録として。ただ正しいやり方ではないのと、もちろん自分の責任で。

    必要なもの

    • 糸:コート用#50、普通の糸(こちらでほとんど縫い上げる)
    • ミシン針:コート用14-16、普通用
    • 裏地:今回は元のと同じキュプラ

    分解

    分解前、戻せないと心配なので、まず縫い目をぐるっと1周録画。その後も、適宜、録画・撮影して記録を残しておく。

    返し口は襟でした。

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    恐ろしいので、必要な分だけ糸を外す。

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    さらに袖も外す。参考YouTubeとは異なり、ここは個別に縫ってある。外(袖)は手縫い、中(裏地)はミシン。その後全体を裏返す。

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    裏返して気づいたのは、一部コートと裏地を、ゆるく固定してあり、ポケットや襟などをロックミシンとかで縫ってある。

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    さらに、こちらの縫い方が不明。こんなステッチは家庭用ミシンにはないので、なるだけ分解部分を縮小する方向に変更。

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    ということで、すり減った、下図のグレー部分のみの裏地を交換することにした。

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    全部張り替えるつもりだったため、幸い似た色の生地を準備していたので、一部張替えでも問題なし。

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    張替え部分の裏地のみ外したところ。解体はここまで。

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    解体して気付いたのは、クリーニングに出していても結構汚れがある。

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    裏地の型取り

    キュプラにチャコペーパーの色がつかないので、このまま型としてトレース。縫い目(折り目)と縫い代をトレース。さらに、「キセ:ゆとり」のために折り目はアイロンでしっかりつけ、折り目の内側を縫うことで確保する。

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    裏地を縫う

    まず背中心を縫い合わせる。縫い目とキセの具合は、元々の生地の縫い後を参考にする。

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    肩の部分をコート・他の裏地と縫い合わせる。

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    ベンツの部分を縫い合わせる。コート生地を縫う時、意外とコート用の太い糸ではなく、普通用の細いものを多く使っていたことと、太いと結構目立つ。

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    脇下部分を縫い合わせる。

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    下の部分を縫い合わせ、角なども処理する。

     

    ひっくり返して、脇下の一部が裏地と固定されているので、数針縫う。腋下から引っ張り出して縫い合わせ。

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    ベンツの内側の端を縫う。

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    脇の部分をまとめて縫う。ここでようやくコート用の針と糸。おさえは、あげた状態からさらにあげると、厚手の生地が入ると、今回初めて知った。。少しずれたけれど、見えないので問題なし。

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    袖の裏地を手縫いで縫う。

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    完成。ぱっと見では分からないくらい、なかなかよし。一番大変だったのは、タグの縫い糸が綺麗に均等にならないこと。手縫いの部分は技術が出てしまう。。

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    本来の生地と似ているけれど、今回のキュプラはシワがつきやすい感じのもので、目立つような。でも裏地を人様に見せることはないので、問題なし。

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    トータル、6時間くらい。コストは5,000円かからなかったので、お財布に優しくできて満足。

    また、コートの作りを知ることができたと同時に、袖の汚れが気になり、シーズンが終わったら袖の裏地を交換したい。袖は、今回ほど影響はないので、もう少し容易にできそうな気がする。

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