Contents
ハンドメイトサイトによって異なっていた特商法が変化中
メルカリさんで始まったメルカリShops。こちらを申し込み、販売するには氏名・住所などの情報開示も必須。サイトによって違いがあることに気づき、改めてまとめてみました。
特定商取引法、通称:特商法。「販売」している時点で、「業を営んでいる」となるため、個人であっても事業者となる。細かいところでは、「営利の意志を持って反復継続して取引を行う」となっており、これ以外の販売スタイルが思いつかないので、個人作家でも販売している時点で、そうみなされると思われます。
必要な表記はいくつかあり、個人作家にとってハードルが高いのが、氏名・住所・電話番号。氏名は「個人」である限り仕方がないので、住所と電話番号はプライベートとは別にしたい。そこで、住所はバーチャルオフィスを利用し、電話番号は050アプリなどを検討することが一般的です。(住所と電話番号がセットのレンタルサービスもあり)
BASEさんは記述が必須であり、丁寧に解説されているので分かりやすいです。
2022年に入り、運営者情報(住所・電話番号)が非公開に!
どんどん変わっているようなので、バーチャルオフィスはいらなくなるのかもしれません。とはいえ、発送・返品などには、プラットフォーマーの住所・電話番号は使用できないので、そのあたりについては、個人で判断が異なるでしょう。
運営者情報の非公開には現在、メルカリShops、BASE、minneが対応済み。iichiは検討中(だそうです)、Creemaでは非対応。
こちらの見解から各プラットフォーマーの対応が変わっているようです。
ウェブの場合、ドメイン情報では所有者情報は非公開。仕組みは同じなのに、ハンドメイドサイトは、かなりの個人情報を今まで開示義務にしていたという、時代錯誤感が否めない。。とにかくダダ漏れない非公開の動きがあって安心です。
個人・ハンドメイド作家向けバーチャルオフィスはどこがいいか
バーチャルオフィス(ここでは住所貸しサービスのこと)は2018年に認められたそうで、新しいサービス。
まだまだ整備されていないようで、サイトもまちまち。ハンドメイド作家のような、個人で小さくやっている人にとって、通常価格のバーチャルオフィスはなかなかのコストになります。
サービスがピンキリであることと、安かろうところでは潰れてしまい、住所が使えなくなってしまうというリスクもあるため、安定している企業であることもポイントのようです。
こちらはユニバーサルミュージック合同会社との提携。誕生の背景が素敵で、価格帯も素敵。前述のBASEさんもこちらを紹介していました。こちらは、住所に加えて電話番号もレンタルできるので、こちらで完結出来てしまいます。
こちらも同じく価格帯と、サービスの「雰囲気」でよさげ(電話番号もレンタル利用できそう)
大手DMMで、価格も考えるとよさげ(電話番号はレンタル利用できなさそう)。メルカリさんはこちらを紹介・特別プランを提供中。
個人情報が叫ばれる、今の時代に内容が合っていないなと共感しました。
特商法のための電話番号の準備
電話については、営業電話がかかってくることもあるとのことで、プライベートと別に準備。前述のNAWABARIさんは、住所と電話番号がセットでレンタル出来るので、第一候補としてはそちらがベスト。価格帯も最安。
電話に自分で対応は出来ないけれど、内容をメールで転送してくれるサービス。サービスとしては十分だと思います。
ただ、電話対応を自分でもしたい場合は、プライベートと別の電話番号の確保が必要。そこで、料金/留守番電話に着目。問い合わせがあまりなく、自分からかけることはないのであれば、着信用としてあればいいかなと思い、まずIP電話を調べました。
IP電話を使うことで、別の電話番号が手に入ることと、通話料金も安いというメリットが。ただ、IP電話の仕組みがいまいち分からなかったのできちんと学びました。
IP電話の通話料金の意味が分からない
050のIP電話は安い、とよく目・耳にするけれど、なぜ安いのか仕組みがよく分かりませんでした。データ通信の電話に、パケット料金に加えて通話料金がかかるって、どういうことなんだろう?と。気にならない方は読み飛ばしてください笑。
050というのは、IP専用番号の、音声通話の仕組みを使わない番号。音声通話の代わりにデータ通信:インターネットを使うことで、相手もIPなら通話料金が無料。そうでなくても、「IP電話独自の電話装置」を使うことになり、この、電話装置利用料がIP電話の通話料となるそうです。
IP電話の通話料、と一言で言っても、データ通信=パケット料金なのに、通話料金ってどういう意味?と疑問を持ってしまったので深掘り。IP電話装置の利用料ということでした。スッキリ。
着信用IP電話選び→IP電話のメリットが少ない
IP電話は着信専用で使用し、基本的に留守番電話で対応できれば機能としては十分。通話の品質などは気にせず、検討してみました。
まず一般的な比較。
基本料金を無料に絞ると
- My050
- SMARTalk
- 050call
のようですが、My050はプリペイド式で面倒臭い・留守電がない、SMARTalkは新規受付停止中、050callもサービスを終了しているので、実質無料がないのです。
050番号がいっぱいなのでしょうか、こればかりは仕方がないので、次はコスト低めで絞ると、LaLa Call一択。しかし、LaLa Callも新規受付は中止しているので、IP電話利用料もコストがかかるものとして利用することになります。
デュアルSIM対応のスマホをお持ちであれば、そちらと料金は変わらないので、
- 通常の電話回線を2つ持つ
- アプリを入れて050のIP電話を利用する
どちらもコスト面では差がなくなっています。そうなると、音質が悪くなるIP電話より、通常の電話回線の方がいいのかもしれません。
電話番号2つ持ちはデュアルSIMで 楽天モバイル povoがベスト
2番目の電話番号を持つなら 楽天モバイル povo一択です。楽天モバイルの0円プラン廃止の発表後、皆さん同じ考えで、povoやIIJmioなどへの移民が増えているようです。
povoは基本ベースは0円。ただ、0円で利用はできず、180日ごとに何かしら課金をしなければならないので、一番安いトッピングの220円を選択すれば、年間440円で電話番号の保持が可能のようです。
着信専用であり、データ容量がメインの回線のみで不要ならば、povoがベストと思われます。050アプリでは月額300〜500円になるので、年間3,600〜6,000円と結構な経費に。
ただし、povoでは留守番電話は使用できないため、お問い合わせは、メールやフォームを利用していただくようお願いすればいいのではないかと思います。留守電がある格安SIMを選択すると月額〜1,000円となってくるので、留守電を必須とする方は、050の留守番付きのものを検討した方がいいかもしれません。
というわけで、デュアルSIMに対応しているスマホをお持ちなら、050アプリよりこちらのほうがコスパはよいと思います。
固定電話機とインターネットの組み合わせで050が使えるサービスも
インターネット回線の契約に、オプションで050のサービスが付加しているところがあるので、使わない固定電話のある環境であれば、選択肢の一つです(そういう状況はほぼないと思いますが…)。
留守番電話はなく、転送サービスがあるようです。
auひかりは月額165円、年間1,980円
ソフトバンクは無料
ドコモは月額550円、年間6,600円
ハンドメイド作家はNAWABARIのみ、またはバーチャルオフィスとpovo
まとめとしては、表記だけのためなら、NAWABARI一択。留守電対応で、メールで内容が分かるので十分と思われます。
または、発送対応以外に、電話の着信対応も必要ならば、povoで2つ目の電話番号の準備。これで身の危険は避けられそうです。
運営者情報が非公開になったことで、営業電話も回避できるので、ハードルはかなり下がったように思います。
世の中に、より素敵な作品が増えますように。
Comment