理解してこそ実践
また、褥瘡ができた。
これって、看護部的にはどうとらえているのだろうか?今回は完全なるケアミスでしょう。
踵はもちろん、足背にできるって、どうなんでしょう…。血栓予防に包帯を巻いていたが、ご本人は糖尿病もあり、足部の感覚障害があり、今回は骨折で下肢安静の状態だった。そして、膝の屈曲拘縮があるため、背臥位では踵がもろ、圧迫しておりました。
ポジショニングは、リハが普段設置しても、なぜか看護部的な定型に戻ってしまう。それは、うっすいバスタオルを1/4に畳んだ縦長のものを、2枚、下腿に敷くというやつ。
どうして、この病棟はこれが定型になったのか…。
ようやく意見を受け入れてくれたのは、褥瘡ができてから。いや、遅いですって…。
うっすいバスタオルを良かれと思って敷いている、その根拠はどこにあるのか。ポジショニングというか、褥瘡予防に対する理解ができていないのは明らか。そうでなければ、意味のないバスタオルは定型にならないでしょう。
支持面だけでも、せめて意識して欲しい。
褥瘡は看護部の恥
リハのボスが大学病院に勤務していた時、看護部長さんが言っていたそうだ。褥瘡は看護部の恥です、と。
予防できるものだし、しなければならないものだから、それはプライドのある看護師として、そうですよね、と思う。当たり前のことだし、それをそのように断言しているのは素晴らしいと思う。
でも実際の現場で、このようなことが起こり、適切に対処してはまた作る。褥瘡委員会はなんのためにあるのか、不思議。そして、恥ずかしいことに、リハも参加させてもらえないことが不思議。褥瘡回診だって、当院は行っていない。委員会で何を話しているのか、興味ある笑
伝えかたにも注意
最近、ポジショニングの資料を作っているリハスタッフは少ないように見える。
重症な患者さんが少ないというのもあるが、ポジショニングだけでなく、手順だったり、注意換気だったり、そういう工夫は少なくなっているような。
資料があればよい、ということはもちろんない。あまりに多い資料では、普段ケアする看護師からすれば、手がかかるだけ。リハサイドも、お願いする相手のこと、患者さんのことを考え、最小限で良い方法を選ばなければ、実行されないし、自分が作成した時間も無駄になってしまう。
そういう時に、資料のデザインというのは大切。資料を貼って、それが実行されていれば伝わったのだろう。実行されていなければ、自分の伝えかたに問題があったことを、まず考えてみる。
何より、入院している患者さんの気持ち、身体に対し、リハとしてできることに力を注ぎたい。
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