検査行脚
医師の診察よりも、ほとんどが検査。健診もそうだが、自分の身体を評価するわけなので、基本的には状態を知るための検査がほとんど。
病院勤務の身からすると、バックヤード巡りとも言える。普段、同じ技師としても、こんな風に客観的に他部署を見る機会はないので、全てが新鮮だった。
技師の仕事
ちょうど、ラジエーションハウスが放送されている。臨床医ではない、診断をする放射線科の話。それに携わる放射線科医と技師たちの仕事。個人的にこの類の話はとても好き。
今回は特に、その技師としての働きかたが主役を通してフォーカスされている。
医師で言えば、臨床医ではなく、放射線科医を始め、病理医(以前の「フラジャイル」)、法医解剖医(「アンナチュラル」)など、病院に行くだけでは関わることのない医師の仕事に注目されるのは、とても嬉しい。もちろん、臨床医も技術と知識を兼ね備えているので、素晴らしいけれど、それだけではない医師の範囲が見えるのは、興味があるし、大切なことだと思う。
技師で言えば、普段、直接患者さんに関わりつつも、基本的には治療のサポートであることが多く、関わる時間は少ない。そのためか?主役級のドラマになることはあまりない。看護師とも、別の扱い。
今回のドックで関わったのは、
- 臨床検査技師(採血、腹部エコー、聴力検査、心電図、呼吸機能)
- 診療放射線技師(胸部レントゲン、胸部CT、マンモ)
- 視能訓練士(眼科の検査)
- 胃カメラは消化器内科医師
- そしてサポートしていただく看護師。
1日でこんなに検査をすることは基本的にドック以外ではないため、一気に病院を巡った感じだった。
そして、みなさまプロなので、仕事は早い。まぁ、仕事が回らないので、当たり前ではあるんだけれど、普段関わることがない分、ちゃんと仕事をされているんだなと。当たり前すぎて失礼かもしれないが、こうやって病院は成り立っているんだとも実感する。
各自が仕事をすることで、病変を見つけ、適切な治療が行える、まさに医療はチームだとも体感。
臨床検査技師の範囲が広いこと…。こんなに広いとはあまり、考えたことがなかった。。。
検査の不安
一般健診で、どんなことを行うか、分かるものはよいけれど、初めてのものなどは正直不安なことがあった。
そんな時に安心となるのは、説明と声かけ。
胃カメラの時は緊張したが、医師はどこを通過しているか説明してくれ、看護師は背中をとんとんしつつ、説明と声かけをしてくれたので、全く問題なく終えられた。(むしろ胃カメラ、面白かったくらい、不安はなくなった)
また、検査前の説明は、んま、みなさん流れ作業的なところもあるので、定型の説明ながらも、これが安心材料だった。そういう意味で、自分たちの仕事も、もちろん説明しているが、検査から治療まで、行うことはその時々変わるので、意識して説明する必要があるなと、改めて思う。
リハビリテーションの仕事
そうして振り返る、自分たちの仕事もまた、別のように見えた。検査と評価も行うし、治療も行うという意味で、ちょっとエリアが異なるかもしれない。また、関わる時間も1回が長いので、話す量も多い方かもしれない。
前述の説明も、普段ちゃんと行えているか、振り返らないと意外とできていないこともあるかもしれない。
特に今、新人指導が行われているが、その辺もしっかり伝えていって欲しいと思う(多分、我が部署は毎年真面目にやってくれているので、大丈夫だと思われるが…気は抜けない)。
患者さんの立場で、の本当の意味
頭では分かっていても、実体験をしないとなかなか気づくことができない、患者目線。
今回の体験を通して、改めて自分の仕事を振り返ることができ、また客観的に見ることができ、少しまた、仕事への意識が変わりそうな気がする。
結果はまだだが、良い体験だった。
病院て、いいもんじゃないけど、やはりすごいのだな、と。
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