腕を使わせない狙い
先日終了した、ストロベリーナイトサーガで出てくる、ブルーマーダーの手口は恐ろしいなと、身体的視点でも衝撃的だった。
鎖骨は胸骨(体幹)と肩甲骨(上肢)を繋ぐ唯一の骨であり、鎖骨がなければ上肢は、骨的にどこにもぶら下がることができないため、動かすことができない。筋肉で繋がっているので、もげることはないが、力を入れるための支点がないため、筋肉も動かせない。
そんなことを知ってか知らずか、ブルーマーダーの手口は賢い一方、身体を知り尽くした恐ろしい手口でヒヤヒヤした。
鎖骨骨折の注意点
鎖骨は痛みが落ち着くと、腕も動かせるので、怪我の認識が薄れやすい(らしい)ことと、注意点が分かりにくい。
基本的には、腕からの負荷が伝わることで、骨折部に負担がかかるため、
- 90度以上の腕の挙上
- 荷重=手をつくこと
- 重いものを持つこと
- 鎖骨が曲がる姿勢=前かがみ
が禁止となる。痛みがなくなると、動かせる気がするため、患者さんは仕事を再開したり、普通に使い始めてしまう人が多かった。
骨折の治癒が遅れると、骨の修復する時期を逃し、くっつかなくなる=偽関節に移行しやすくなる。ただ、最近ではそれを恐れて肩関節の拘縮を招くより、動かした方が良いという考えにあるらしく、動かす時期は早くなってきているようです。
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