食物線維
人の消化酵素で分解できない食品成分。健康に重要な役割を果たす。
カロリーとして0~3kcalとして計算されることも。
体内で吸収されないため、排出される。
食物線維が腸内で発酵し、腸内細菌が分解する、餌となる。
大腸癌と食物線維の摂取は反比例し、腸の健康に関わっているとされている。
一日の摂取目安
一日の目標摂取量は、女性は18g以上、男性は20g以上とされているが、現代人は目標量に達していない。
食物の含有量は、野菜や果物は1-2%、生わかめ10%、のり40%など異なるが、食事だけで18-20gはかなり難しいことがわかる。
例)100gあたり…ごぼう6.1g、ひじき(乾燥)43.3g、さつまいも3.5g、ゆでいんげん豆13.3g(栄養andカロリー計算参照)
あくまで100g。かなりの量。
腸の健康
小腸では消化吸収、大腸でも水分の吸収が行われ、排泄の機能もある。最近注目されているのは、免疫の機能。全身の免疫細胞のうち60-70%が腸にあるとされ、なかでも回腸にパイエル板という免疫細胞の総合司令所が存在する。
免疫細胞の一つ、攻撃型のNK細胞も腸内に存在するため、腸内の汚れ・乱れにより細胞が働かなくなる。これによって
- かぜ
- インフルエンザ
- 口内炎
- 肌荒れ
- 感染症
- 生活習慣病
- アレルギー
- がん
などの症状がひきおこされる。
免疫
自然免疫と獲得免疫があり、前者は反応が遅いがターゲットが広い。後者は学習・記憶の能力があり、時間がかかるが二度目の反応は早い。ワクチンが後者にあたる。
一般に言われる”免疫力をあげる”のは前者の自然免疫。これは環境や食事、ストレスなどに影響されやすい一方、自分で調整することも可能ということになる。
水溶性と不溶性
水溶性の食物線維は腸内細菌のエサとなり、発酵を受けやすく、乳酸菌などの有益菌を増やす。
- コレステロール・糖の吸収を防ぐ
- コレステロールと胆汁酸とくっつき、排泄する→体内のコレステロール減少
不溶性の食物線維はカスが残るようなものがイメージ通りに。
- 腸の働きを刺激し、有害物質や発癌物質の排出を促す
- 水分を含むと膨らむ性質。便の量を増やし、便秘の予防、腸疾患予防。
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